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夏先取り企画 第三回

さて、三夜連続でお送りします夏先取り企画。
今回はmixiの日記で書いた奴です。

第四回は出来ればやりたいものの、現状未定。

第三話「声色おじさん」

 え?あ、次私の番ですか?
 そうですね…これは私が子供の頃の話なんですけど、私の住んでた町で怪人の噂が流行ってたんですよ。あ、もちろん流行ってたって言っても、子供たちの間だけでなんですけどね。
「声色おじさん」ってみんな呼んでました。
 変な名前?…そうですね。でも、子供のつける怪人の名前って、どれもシンプルで、でもその特注を一番捉えてるもんですよ。
 それで、その声色おじさんなんですけど、具体的に何をするかというと、名前の通り、声色を使って人を騙すんです。騙す子の仲の良い友達の声色とかを使ってね。
 それで、騙された子は異次元に連れ去られるとか、殺されるとか、色んな噂がありましたね。まあ、実際のとこはどうなのか、誰もわからないんですけどね。
 …小学校3年生の時だったと思います。その日、学校が終わって家に帰ったら、たまたま母も出かけてて、私一人だったんです。
 うちは共働きじゃなかったから、そういう時は結構珍しくて、家で宿題やってたんですけど、なんだかとても静かで、変な感じでした。
 一人で家にいて、1時間くらいした頃だったと思います。
 ふいに、玄関の向こうから声が聞こえてきたんですよ。
「ゆ~き~ちゃん、あ~そ~ぼ~!」って。
 その当時、一番仲の良かった、みっちゃんって子の声でした。
 でもね、「あれ?」って思ったんですよ。
 だって、その日みっちゃん、風邪で学校お休みしてたんですから。
 だから、変だなあ、って思ったんです。
 でも、玄関の向こうからは、相変わらずみっちゃんの「あ~そ~ぼ~!」って声が聞こえてきてて。
 それで、玄関のところまで一応行ってみるんだけど、何となく変な感じは続いてて…だけど、みっちゃんの声は玄関の向こうからずっと聞こえてて…。
 そんな時に思い出したんです。「声色おじさん」の話。
 それでね、私、恐る恐る声かけたんです。
「ねえ、みっちゃん。今日、風邪でお休みしてたよね」って。
 そしたら急に、みっちゃんの声がピタッって止まったんです。何て言うか、さっきまで騒いでたセミが、急に鳴き止むみたいに。
 さすがに怖くなっちゃいますよね。で、どうしたらいいかわかんなくて、しばらくジッっとしてたんです。10秒か、20秒か…そんな長い時間じゃなかったんですけど。
 そしたら、急にドーンッ!って大きい音がして、急に玄関のドアがガタガタガタッ!って揺れだしたんです。明らかにこじ開けようとしてる感じでした。
 それと同時にまた声が聞こえてきたんです。
「ゆ~き~ちゃん、あ~そ~ぼ~!ゆ~き~ちゃん、あ~そ~ぼ~!」
 あいかわらずみっちゃんの声なんだけど、なんか抑揚がなくて、まるで呪文でも唱えてるような感じで、ずっと、それだけを繰り返してるんです。
「ゆ~き~ちゃん、あ~そ~ぼ~!ゆ~き~ちゃん、あ~そ~ぼ~!」って。
 それで私怖くなって、その場で耳塞いでずっとしゃがみこんでたんです。動くことも出来ないくらい震えちゃって。
 その間もドアはガタガタガタッ!ガタガタガタッ!って揺れてて。
 とにかく「助けて!」って心の中でお祈りしてましたね。5分だったか10分だったかよくわからないんですけど、その間もドアはずーっと揺れてて、声も続いてて…。
 それがね、気づいたらピタッと止んでたんです。いつ止んだのかはよく分からないんですけど…ずっと耳塞いでたし、目もつむってたから。 でも、やっぱ怖くて、しばらく動けなかったんです。
 それで、そのままでいてたら、また急にガチャガチャッ!ってドアノブの回る音がして。
 思わずまた耳塞ごうとしたんです。
 でも、その後すぐに
「あれ?ユキいないの?」
 って声が聞こえて。お母さんの声だったんです。
 私、思わず泣きそうになっちゃって、とにかくお母さんの顔が見たくて、ドアのとこまで走って行きました。
 そして玄関のカギ開けて「お母さん!」って叫んだんです。

 …勘の良い人だったら、もうわかりますよね。
 そこにいたのはお母さんじゃありませんでした。
 あまりよく覚えてないけど、50歳くらいのおじさんだったと思います。背広着てて、普通のサラリーマンみたいな格好したおじさん。
 その人が、ニヤ~ッとした顔で、私を見ながら、
「ユキちゃん、見~つけた~!」
って…。もちろん、お母さんの声のままで。
 それで私、そのまま気を失っちゃったんです。
 気づいたらお父さんもお母さんも帰ってきてて、ベッドに寝かされてました。
 近所でもちょっとした騒ぎになってたみたいです。帰ってきたら私が玄関の所で倒れてて、だけど家の中には入れなかったから。お母さんが近所中に助けを求めたらしくて。
 そうなんです。私、慌てすぎて玄関のロックかけたままカギ開けてたんですね。結果的に、そのおかげで助かったようなものなんですけど。
 うん。あの時、ロックはずしてたら一体どうなってたんでしょうね。
 訪問販売の人っているじゃないですか。良く玄関先やインターフォン越しに会話してるサラリーマンの人達。
 その人達を見かけるとね、たまに思っちゃうんです。
 あの人、サラリーマンに見えるけど、ひょっとしたら「声色おじさん」なんじゃないかって…ね…。
 みなさんも、不用意に玄関は開けないようにしてくださいね。
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テーマ : 心霊
ジャンル : サブカル

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